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退職予定者の年次有給休暇の申し出

今月末で退職することが決まっている従業員から、明日から退職予定日までの全労働日を年次有給休暇の消化に充てたいとの申し出がありました。

後任者への引継ぎが完了していないため申し出を却下したいのですが、問題ないでしょうか。

労働者から年次有給休暇使用の申し出があったとき、繁忙時期等により代替要員が確保できないなど「事業の正常な運営を妨げる」ような事態が起こりうる場合に限り、使用者は、年次有給休暇の『時季変更権』を行使することができます。

しかし、ご質問のようなケースだと退職予定日を延期しない限り年次有給休暇の時期を他の労働日に変更することが不可能であるため、『時季変更権』を行使することはできません。

そのため、後任者への引継ぎが不可欠であれば、労働者に退職予定日の延期に応じてもらうか、残っている年次有給休暇の買上げに同意してもらうなどの協力を求めなければなりません。

就業規則等において、「正当な理由なく必要な引継ぎを行わない」ことを退職金の減額事由として規定することは可能ですが、現実的には、年次有給休暇を使用したことを理由として労働者へ不利益を与えたと解される恐れがあるため、余程の事情がなければ退職金の減額は回避したいところです。

日頃より、担当者が突然いなくなっても対処できる体制を整えることや、年次有給休暇を計画的に消化させるようにしておくことが大切です。

【事例作成日】2012年8月29日

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